仕事をしている中で、
こんなこと、ありませんか？
「あれこれ考えすぎて、進まない…」
リスク管理能力が高いのは、
ＨＳＰさんの優れた特徴です。
しかし、
これが裏目に出てしまうと、
怖くて不安で動けなくて、
「リスクばっかり指摘してくる動きの遅い人」
のように思われてしまうことも…。
１ “あれこれ考え”たい訳ではないのに…
ＨＳＰさんは
受け取った情報を深く考え処理します。
とても想像力が豊かです。
だから、いろんな可能性を想像し、
新しいものを創造することに長けています。
楽しくて、わくわくするようなことの
想像・創造ばかりではありません。
その反対
物事のマイナスの面やリスクも、
無限に想像・創造してしまいます。
しかも、自動的に。
そして、それに対する対処も、
考え始めます。
「考えすぎ！もっと気楽にいこうよ！」
が、とても難しいのがＨＳＰさん。
何が起こるかがどんどん想像できてしまうから、
完璧にリスク対策が取れないと、
怖くて動けないのです…。
２ 生物としての生き残り戦略
実は、ＨＳＰの特性は、
人間だけではなく、
他の動物にも見られるものなだそうです。
そして、これは、
生物の種としての
生き残り戦略という目でみると、
とても理にかなった性質です。
同じ種の中に、
行動の前に状況をじっくり見定めるＨＳＰタイプと、
それとは逆の、
挑戦し試行錯誤する行動派でタフなタイプ
という２つのタイプが存在しています。
生物が生き残っていくためには、
食料が必要不可欠で、
自らの力で手に入れなければなりません。
もし、
食料がそれほど豊富ではなくても、
天敵がいない場所であれば、
餌を得るために即行動し、
その結果を持って試行錯誤する行動も、
とっていけるでしょう。
しかし、もし。
餌が豊富ではない上に、
天敵がたくさんいる場所だったら、
どうでしょう？
行動をする前に状況をじっくり見定めて、
慎重に動けるほうが、
生き残りには有利です。
同じ種の中に２つのタイプがいることで、
絶滅しないで済むというわけです。
リスク管理を完璧にしたくなる
ＨＳＰの気質には、
３ 「完璧を求めない」でやってみる
…とはいえ。
現代の日常生活の中で、
種の存続を脅かされるような事態は、
そうそう起こりません。
むしろ、
「時間ばかりが過ぎていく」という
別のリスクになります。
以前、こんな人の話を聞きました。
（２人がＨＳＰかどうかは気にせず、
行動と結果に注目してみてください）
一人は、
リスクばかりを口にして何もしない人。
仮にＡさんとしましょう。
もう一人は、
良かれと思って行動したことが
なぜか裏目に出てしまう人。
（仕事の致命傷になるようなことは、
絶対にしませんでしたが）
仮にＢさんとしましょう。
Ａさんは、
一切のリスクや不利益がなくならないと、
動きません。
そして、
部下にも同じことを求めてしまいます。
だから、
みんなであれこれ考えてしまい、
仕事は一向に前に進まないし、
考えることだけで、疲労困憊してしまいました。
一方のＢさん。
一見、困ったちゃんですが、
良くも悪くも、
物事を動かすことができました。
物事が動くと、
必ず「結果」が現れます。
その結果から、
それまでの経緯を振り返り、
よりよい仕事の方法を組み立てていくことが
できていました。
「Ｂさんったら、しょうがないなあ…」
と言われながらも、密かに
「あいつのおかげで、
早めに気付けて大事にならなくて済んだ！」
ということも多かったそう。
しかも、このＢさん、
部下にとてもおおらかで、
失敗を責めることは一切ありません。
すぐに対処ができる人で、
助けてくれる関係者も多く、
部下も安心して仕事ができたそうです。
どちらが良い、とか、悪い、とかでは
ありません。
Ｂさんをみていると、
完璧でなくてもいいかも…
と思えるんです。
命にかかわることや、
会社の存続に関わるような事態でなければ、
完璧でなくてもいい。
Ｂさんのように、
“良い”と思ったら、とりあえず動いてみる、
裏目に出ちゃったら、素直に助けを求める
というのを、
真似してみてもいいかもしれません。
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