「つまらないの?」
 
以前、同僚から旅行に誘われて、
2泊3日くらいご一緒したことがありました。
 
 
行ったことのない場所だったので、
見るものすべてが興味深く、
 
とても楽しい旅。
 
 
 
なのに。
 
 
なぜか、初日に言われたのが、
冒頭の台詞です(笑)。
 
 
 
だから、正直に、
 
「え?すっごく楽しいですよ!
 
 でも、疲れましたよねー。
 少し休みませんか?」

 
って、伝えました。
 
 
 
そして、返ってきた答え。
 
 
 
 
「…え?なんで?
 
 まだ、電車での移動と、
 美術館だけだよね。
 
 体力なさすぎじゃない…?」

 
 
 
「いえ、そういう疲れじゃなくて…あれ?」
 
 
「…???」
 
 
  
 
HSPさんは、
 
周りとの感覚のズレと伝わらないもどかしさに、
 
しんどくなること、
多いんじゃないでしょうか?
 
  

 
 

1 感覚が違うがゆえのすれ違い

HSPさんは、
 
情報をたくさん受け取って、
それを深く処理します。
 
いろんなことに気づきますし、
小さな物事にも、深く感動します。
 
 
HSPさんの感覚と、
非HSPさんの感覚の違い
って、
 
HSPさんが思っているよりも、
はるかに大きいようです。
 
 
 
例えば、先ほどの旅行中の電車の中。
 
 
HSPさんは、何気ないおしゃべりでも、
 
会話の内容はもちろん、
その場の雰囲気を感じ取り、
楽しい雰囲気を壊さないように気遣います。
 
 
周りにも目を配り、
騒がしくなりすぎていないかヒヤヒヤしたりします。
 
  
美術館では、
 
作品の一つ一つをじっくり味わい、
作者の技法や、表現しようとした感情まで
思いを馳せます。
 
そして、美術館を離れても、
その余韻を楽しんだりしています。
 
 
 
体はそれほど動いていなくても、
心と頭はフル稼働。
 
精神的に疲れていくんです。
 
 
でも、これ、
 
HSPさんにとっては
当たり前の感覚。

 
 
だから、
 
相手も同じように感じているだろう、
わかってくれているだろう
と、
 
思っちゃうんです。

でも、実はそうじゃないんです。
 
 
 
  
相手にはその感覚がありませんから、
同じようにわかることができません。

 
 
だから、どうにも噛み合わず、
 
悲しくなったり、傷ついたり、
苛立ったりしてしまいます。
 
 
 
お互いに…。
 
 

2 まずは“わからない”を認めよう

でも、
 
私たちHSPも、
非HSPさんの感覚は、残念ながらわかりません。
 
 
意地悪でも、悪気があってのことでも、
ないんです、お互いに。
 
 
だから、
 
 
自分の当たり前が、
相手の当たり前とは限らないし
 
お互い感じたことがないからわからない

 

ということを理解することが大切。
 
 
 
先にも書きましたが、
 
HSPさんは、
相手のことをとても敏感に察知するので、
 
相手も自分と同じように察知してくれているものと
思ってしまいます。
 
 
そして、

わかってくれているという前提で、
  
説明を試みたり、
逆に相手に合わせすぎたりして、
  
しんどくなってしまいます。

 
 
 
でも。
 
 
 
「この感覚は、わかんないんだ」
 
 
と理解できたら、

それだけでも、しんどさは軽くなります。
 
 

3 本当の自分を伝えると…

わからないものをわかってもらおうとすることは、
至難の技です。
 
 
そういう時、HSPさんは、
相手に不快な思いをさせないよう、
 
なんとか合わせようと頑張ります。
 
 
それも一つの方法です。
 
 
 
でも。
 
 
 
先の旅のように、

相手に合わせてばかりでは、
この先しんどい…

 
ということだってあります。
 
 
 
そんな時は、
 
 
本当の自分を伝えていくことも
大事です。
 
 
 
でも、

わかってくれている前提で伝えても、
伝わりませんから、
 
 
この感覚が伝わるよう一工夫が必要です。
 
 
 
例えば、

ちょっと大げさかな…くらいの表現にしてみる。
 
 
私はよく、
 
「あの絵に感動して心ゆさぶられすぎて、
 魂が疲れました…」

って、少々大げさに、
ユーモアを交えてみたりします。
 
 
 
最初はとても難しいです。
 
 
もしかしたら、
感覚が合わないことから、
 
仕事上の表面的なお付き合いだけになったり、
 
場合によっては、
離れていく人もいるかもしれません。
 
 
でも、それでもいいんです。
 
 
 
出会う人全員に合わせようとするのは、
 
噛み合わない歯車を
無理してギリギリ回すのに似ています。
 
 
どこかに無理がかかって、
 
自分も相手も、壊してしまいます
から…。
 
 
 
私の経験上ですが、
 
不器用でもなんでも、
自分を伝えていくことで、
 
 
同じような感覚をもった人と、
お近づきになれて、
 
気を使いすぎなくていい、
心地よい関係を築いていける可能性が
 
ぐんと上がるようですよ。
 
 
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自分を伝えたいけれど、
どう伝えていいかわからない、
 
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