「みんなと仲良くしましょう」
 
子どもの頃、
こう教わったこと、ありませんか?
 
 
 
HSPさんは、苦手な人がいても、
 
 
「嫌いになっちゃいけない」
 
「好きにならなきゃいけない」
 
「うまくやっていかなきゃいけない」と、
 

“嫌い”をいけないものとして押しこめて、
 
一生懸命付き合っていこうとします。
 
 
嫌い…という気持ちに対して、
 
「人を嫌いになってしまうなんて、
 自分はなんてイヤなやつなんだろう…」
 
と、自分を恥じたり責めたりする気持ち
加わることも、よくあります。
 
 
 
でも。
 
 
これって、ちょっと危険。
 
 
HSPさんこそ、
 
“嫌い”という感覚を、
大切にしてほしいと思います。
 
 

 
  

1 “嫌い”を封印するのはなぜ?

HSPさんは、争い事が苦手です。
 
 
人を傷つける言葉や、
ピリピリした雰囲気を敏感に察知して、
 
その人の感情にも強く共感してしまい、
 
刺激を過剰に受けて、
精神的に疲れ果ててしまうからです。
 
 
だから、
 
自分が争いや揉め事の種になったり、
相手の気分を害する原因になったりするのは、
 
できるだけ避けたいと考えます。
 
 
「イヤだな」「苦手だな」
 
 
と感じても、
 
そういう言葉や態度を表すことで、
相手を不快にさせるかもしれないと思い、
 
そんなこと感じちゃダメ、
 
この感覚を押しこめてしまいます。
 
 
 
でも、そうすると、
 
 
ほどほどの距離感で付き合う、いうことが
できなくなってしまいます。
 
 
逆に、
  
一緒にいることがキツい相手でも、
距離を縮めてしまうことすらおこります。
 
 
傷ついているのに、イヤな思いをしているのに、
我慢を重ねてしまうんです。
 
 

2 もし“嫌い”がないと…

“嫌い”とか“イヤだな”という感覚は、
決して悪いものではありません。
 
 
“嫌い”や“イヤ”は、
 
「この人は、
 自分とは価値観が合わないかもしれない」
 
「この人は、
 自分に不利益をもたらすかもしれない」
 
ということを感じ取り、
 
このまま一緒にいるのはキツいよと
教えてくれている
ものだからです。
 
 
 
もし、
この感覚を完全に封印してしまったら、
 
 
どんなにひどいことをされても、
イヤって言えず、
 
相手から離れることもできません。
 
 
悪意を持っている人に
利用されてしまうかもしれません。
 
 
悪気はないかもしれないけれど、
何かと干渉してきたり要求してきたりする人に、
際限なく付き合わなければなりません。
 
 
よほど、
眼に余るようなことをされれば、
 
周りが気づいて、
距離を取らせようとするでしょうけれど、
 
それまでは、
自分から離れることはできません。
 
 
…なんだか、
 
ぎゅうぎゅう締め付けられるような、
苦しい人間関係
です。
 
 
 
HSPさんも、
 
こういう関係が欲しいわけでは、
ないと思います。
 
 
だから、
 
“嫌い”は、悪いものではありません。
しっかり感じて、大丈夫。
 
 
自分を守る“御守り”だと思ってほしいです。
 
 

3 心地よい関係には“嫌い”も必要

昔教えてもらった「みんなと仲良くしなさい」には、
 
きっと、
いろんな意味が込められています。
 
 
「社会では、
 みんなの協力や助け合いが必要だから」
 
「組織では、
 人間関係が仕事の質にも影響するから」
 
などなど…。
 
 
 
その根底にあるのは、私は、
 
「相手の人としての尊厳を
 傷つけない」

 
ということだと思っています。

 
「誰とでも親友のように付き合いなさい」
「誰も嫌っちゃいけません!」
 
では、ありません。
 
 
 
HSPさんは、人の尊厳を守って、
相手を気遣い配慮することが自然にできます。
 
 
むしろ、しすぎるくらいですから、

逆に、

自分が感じた“嫌い”をちゃんと感じて、
認めることを心がけて
ほしいです。
 
 
「あ、嫌いかも…」
 
無理して好きになろうとしない。
 
 
わざわざ、
ぎゅうぎゅう締め付けられる人間関係に、
飛び込まなくて、大丈夫。
 
 
あなたがその人を好きになれなくても、
 
本当にその人のことが好きな誰かが、
よい関係を築いてきます。
 
 
 
心地よい人間関係には、
“嫌い”もまた、大切です。

 
 
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